日本のイノベーション戦略について

こんばんは。W杯、日本がコロンビアに勝ちましたね。とてもうれしい。

さて、今回は世界の中でも日本ってイノベーションに対してどういうスタンスだったっけ、ということを明らかにしていきたいと思います。

 

この記事で扱うのは内閣府の「科学技術イノベーション総合戦略」。なぜかというと、最先端技術それぞれは非常に深く、自分でも負いきれていないことも多々あるからです。

 

▼科学技術イノベーション総合戦略2017

http://www8.cao.go.jp/cstp/sogosenryaku/2017.html

 

この総合戦略、全部で6章もあるのですがこれらが目指しているのはSociety 5.0 - 科学技術政策 - 内閣府の実現です。簡単に言えばIoT社会みたいなものの実現を目指しています。

 

Society5.0の実現のために内閣府が挙げている目標は以下3つです。

①産学連携を活発にすること

②現在、官公庁が行っている研究開発支援を一気通貫でできるようにすること

③Society5.0の基盤となるデータプラットフォームを構築すること

 

これらを見る限り、内閣府が目指しているのはSociety5.0そのものの実現ではなく、土壌づくりを目指しているようです。

かなり抽象的な説明になってしまいましたが、上記の目標への取り組み事例は次世代インフラ戦略協議会資料で確認することが出来ます。

 

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出所:「Society5.0の実現に向けて」久間和生 5頁

http://www8.cao.go.jp/cstp/tyousakai/juyoukadai/infra_fukkou/12kai/sanko2.pdf#search=%27Society5.0%E5%85%B7%E4%BD%93%E7%AD%96%27

 

1枚目は産業界と内閣府の連携についての全体観。2枚目は、各界のインフラ分野の専門家と人工知能戦略会議が協業して明確な出口戦略を達成していくというもの。かなり具体的になってきています。

 

しかし、気になるのが人工知能技術戦略会議という存在です。彼らはどのように各界に技術をインキュベーションしていくのでしょうか。次回はそのあたりについてご紹介したいと思います。

 

”事業の本質”について思うこと

近頃、ぼくの身の回りでは「本質」という言葉がよく飛び交っている。恥ずかしながら、今まで考えたり、触れてきたりしてこなかった言葉だ。

 

はじめてこの言葉を耳にしたとき、率直に思ったのが「本質」なんて絶対的なものはないに決まっているだった。

考えてみてほしい、これだけいろんなものの見方がある世界で絶対的な真理を見つけ出すことはまず簡単なことではないし、そんな真理を知っているかのようにふるまうこともおこがましいと思える。

 

しかし、この「本質」について自分の考え方が変わってきている。コンサル的な立場でいえば、「本質とは何か」を考えることで最適解にたどり着くことができるのでということだ。言い換えれば、クライアントの考える本質とコンサルタントが考える成功要因をすり合わせていくために必要な言葉こそが「本質」なのだ。

 

これはここ半年ぐらい、色々な企業の社長に会う機会があり、経験談や事業の考え方を聞く中で気づいたことである。往々にして彼らは同業者であっても本質の考え方は異なっていた。にもかかわらず、話を聞いていて思うのはどの人も成功までのビジョンを描けていたということ。

ポジショントークが得意な自分にとって、批判や誤解を恐れずに自分の意志を強く語るビジネスマンに出会えたということは非常に興味深い経験だったと思う。彼らは自分の選択や考え方がすべての人に受け入れられるものではないとわかっていたし、それを恐れるそぶりはなかった。

 

数ある選択肢の中から何を選んで実行していくか。これは事業者の意志が決まっていればほとんど決まっている。コンサルタントはこれを現実的な施策にするためにはどうすればよいのかに全力投球する必要がある。

つまり、クライアントの会社が何を理念にしているか、そしてそれを活かしたまま成功するには何が必要か。これをコンサルタントは意識し続けなければいけないということだろう。

結果として成功するかどうかは別の話だとして、血の通った経営判断ができるコンサルタントはクライアントの考える本質に理解と尊重をできる人間なのだと思うし、言語化しなくてもクライアントと日々接していく上で「何に価値を感じているのか」を感じ取れる人になりたい。

ルワンダ概況~貿易の観点から~

今回はアフリカでもっともイノベーションが進んでいる国の一つ、ルワンダにについて取り上げたいと思います。

 

ルワンダはよくICTに力を入れている国だと言われますが、今回はICTについてではなくまず経済の全体観を貿易の観点から説明していきます。今後ICTの説明をするときに役に立つので。

 

1.ルワンダにおける主要輸出品

コーヒー・茶、鉱物、鉱石が大部分を占めています。ルワンダのことを詳しく知らない方でもイメージがつく結果ですね。笑

 

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出所:2016年のルワンダ輸出

https://atlas.media.mit.edu/ja/profile/country/rwa/

 

2.ルワンダにおける主要輸入品

ルワンダにおける主要輸入品として、電気機器や機械、車両、穀物、医薬品等があげられます。発展途上国ということもあり車両は需要があるようですね。 諸外国はこれらの輸入ニーズのある製品を意識しているのでしょう。

 

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出所:2016年のルワンダ輸入

https://atlas.media.mit.edu/ja/profile/country/rwa/

 

3.日本からルワンダへの主要輸出品

野村総研の調査によると、我が国からルワンダへの輸出は 2016 年の実績で多い順に、車両、機械、鉄鋼、化学製品、 医療機器でした。

トヨタを擁する日本、やはり車両は需要があるようですね。

 

参考:野村総合研究所 平成 29 年度 新興国市場開拓事業(【アフリカ】アフリカ進出に向けた他国企業等との連携構築に向けた実態調査)最終報告書 

 

参考:Jetro 東アフリカ、ルワンダの経済・ビジネス動向

https://www.jetro.go.jp/ext_images/world/africa/seminar_reports/pdf/201509/201509_1.pdf#search=%27%E3%83%AB%E3%83%AF%E3%83%B3%E3%83%80+%E4%B8%BB%E8%A6%81%E8%BC%B8%E5%87%BA%E5%93%81%27

 

4.ルワンダにおいて輸出入競争力を持つセクター

最後に、ルワンダの輸出入超過セクターを分析しました。2015年の実績で輸出超過が目立ったのは鉱業と農業でした。ICT立国が叫ばれてはいますが現時点では第一次産業が主力のようです。

また、輸入超過セクターを同年で見たところ、卸・小売、製造業、次いでICTでした。国としては一次産業でキャッシュを生み出し、それをICTへの投資に回している、というところでしょう。

 

参考:野村総合研究所 平成 29 年度 新興国市場開拓事業(【アフリカ】アフリカ進出に向けた他国企業等との連携構築に向けた実態調査)最終報告書 

 

今回は以上です。ルワンダに海外から流れているお金の分析も今後していきたいと思います。

はじめに

はじめまして、現在20代前半のコンサルタントです。これまでスタートアップと大企業のイノベーションを創出する仕事をしてきました。

 

これから本ブログで自分自身の理解を確認するための備忘録を書いていきたいと思います。「イノベーション」といわれると胡散臭いという印象を持つ方は多いかと思いますが、本ブログを通じてイノベーションを測る物差しをお伝えできればと思います。

 

主に2つの軸でイノベーションを説明したいと考えています。一つ目は技術軸です。昨今、AIやブロックチェーンなどといった言葉が飛び交うのが当たり前になってきました。これらの技術はどのようなものなのか、また実際にどんな使われ方ができるのか、日本ではどれだけつかわれているのか、などを紹介していきます。

二つ目は国ごとの軸です。イノベーションが盛んな国と言えばシリコンバレーイスラエルのテルアビブ、最近ではエストニアルワンダなどが一般的に知られていると思います。本ブログでは、これらの国がなぜ優れているのか、またどの分野が優れているのか、などについて説明したいと思います。

 

手短ですが、以上です。近いうちにAI、Fintechまわりについて書いていきたいと思います。